岩淵町プロジェクト コトイロの家 アパート棟
東京都北区岩淵町 コトイロの家 アパート棟
築60年のアパートが立ち並ぶ街区
特徴的なのはその隣棟間隔がやたらと大きいこと。
通常地価が高い都市部では敷地を目一杯使う事が多いためなかなか四方にスキマはあけられない状況になる事が多い。
しかしここでは人がゆうに通行できるほど広い。
ここのスキマに人が通りちょっとしたコミュニケーションがうまれている事もあった。今後はこのスキマを活用しより活発なコミュニケーションが
発生していくはずだ。
アパート棟の設計としては基本的には元の間取りを大きく変えないレイアウトとなっている。
もともとの4戸一棟の形式のまま、階段の位置も変えずに水回りも大きく移動はしていない。
もともとのプランも合理的にまとまっていたため、再度ワンルーム程度の大きさとして使う時には
この小さい面積で大きく動かす必要はあまりなかった。
こちらも建築的なA工事部分の性能向上をまず念頭においた。
その過程で2階の天井を撤去し、勾配なりの天井としたところ天井の高い気持ちのいい空間となった。
こちらも内装の工事は最低限に留め、賃貸人が自由にDIYできるような賃貸となる。
壁に画鋲の穴をさす事でさえためらう賃貸住宅に物足りなさを感じている人にはまさにうってつけの物件だろう。
不動産を購入しなくても自分の好みにある程度改修できる。
そんな賃貸住宅は今後ふえていくと思われる。
すでに4戸中3戸は入居者が決定し、好みの床板が貼られている。
今後各住戸で壁の色なども変わっていく事だろう。
ーキッチン棟のほうの紹介もご覧下さい。
ー物件の概要は東京R不動産のwebでも詳細ご覧いただけます。
https://www.realtokyoestate.co.jp/estate.php?n=1512
隣棟間隔が広いという事は人が通れるという事だけでなく風もよく通る。
築60年以上だったが今回解体し、骨組みだけになった姿をみても足下の土台の腐食は少なかった。
風通しがよかった事の影響かと思われる。
猫もよく通る。
もともとの建物は左の建物と同じ建物。
大きさなど基本的には変わっていない。
これからじょじょに新しいタイプにリノベーションしていく予定となる。
内部の引渡時の状態
こちらも耐震の補強を兼ねているベニヤがあらわしのままとなる。
もし気に入ればこのままでも住む事は可能。じょじょに気に入った色を塗る。気にいった床を貼る。などと行った事ができる。
BEFORE