恵比寿　T邸　リノベーション

恵比寿にあるマンションの一室のリノベーション。

古い内装をすべて取り除き、全てを一からつくるリノベーション。

解体してでてきたコンクリートの躯体は一部はそのまま使い、一部は荒すぎるので塗る、または塞ぐなど解体した状態からも仕上を調整しながら設計を進めた。

解体した状態を一部使おうとしている設計の場合は、解体後に全体のバランスを再調整する必要がある。

今回は夫婦と子供という構成の　三人家族のためのマンションのリノベーション。

夫婦とも経営者で生活の時間帯がバラバラの事も多く、必ずしも決まった寝室で寝る。とか　決まった場所で食事をする。とかそういった事を意識しないでいい。という非常に都会的な生活をするオーナー家族からのリクエスト。

なのでフレキシブルに使えるような場所がいくつかつくられるといった形となった。

仕上に関しても、和や木のテイストが欲しい。という部分と　キッチン等はステンレスなど使い勝手のいいモダンな部分。こういった異なったイメージが一つの空間に全てある。といった事が

求められた。

なので空間としては一つだが、固い素材のモダンでにぎやかなエリアと柔らかい素材のリラックスできるエリアをくっきりと縦にわける設計とする事にした。

むかって左はモダンでにぎやかなエリア　右はリラックスできるエリア

この小上がりで誰かしらが寝る場合もあるので小上がり下は全て収納になっていて　寝具も収納されている。

こちらのエリアの床はやわらかい杉板

日中は床板が机になり、食卓だったりくつろぎのスペースになる。

こちらのエリアは床はタイルでキッチンはステンレス。　キッチンはエクレアのオーダーキッチンでステンレスバイブレーション仕上。

こちらにも机が収納からでてくる仕掛けになっており軽食をそこで食べる程度はできる。その部分は木としたが素材はラワンのベニヤという荒い材料をそのまま使っている。

キッチンのキャビネットは他の家具と同じラワン仕上

反対方向の玄関から廊下をみる。左壁と床が木でリラックスエリア　右壁と天井がモダンエリア

左のリラックスエリアの低い開口をくぐると　寝室で将来子供部屋となる部屋。ちょっと低めの開口に二段ベットを造り付け。

ハシゴはもともとオーナーがもっていたものをリメイク。

廊下から右のにぎやかエリアのトイレにはいる。　楽しい気分になりそうな壁紙。

他と同じラワンのベニヤでつくった洗面台

洗濯機もある洗面所、お風呂、キッチンなどがつながっていて、その先にバルコニーの出口がある。ふだんの生活動線が最小で使いやすい。

ラワンベニヤによる家具

七島藺（しちとうい）による琉球畳　現在では大分の限られた産地でしかも一定の時期しかとれない。今回は偶然タイミングがあい使うことができた。

珪藻土

アンティークではないが現行のjelde

カウンターの見えるところは薄く　各パネルの隙間も小さく一定。こういった事はオーダーキッチン以外ではつくれない。細かい事の積み重ねでスッキリみえるデザインとなる。