ダイバースハウス 〜多様な家〜
所在地:東京都足立区 用途:住宅 種別:新築 構造:木造 延床面積:126.64m2
構造設計:平木建築構造研究所
施工:竹内建設
計画敷地は住宅地の真ん中で幅4mを切っている道を20m程奥に入った場所に位置している。奥まで入ると元々2軒の家が建っていた大きな敷地が広がり、さらにその向こうにはこれから区が公園として整備する広大な空地がぽっかりと空いている。施主は不動産図面からは想像できなかった現地の開放感を気に入り、厳しい与条件と建築審査会の許可を必要とするこの敷地に、家を建てる事を決意した。普段車を常用する施主にとって、日々の一方通行の車の出し入れは不便が予想された為、思いきって敷地手前を駐車場兼車の転回スペースとして大きく開放し、建物は敷地奥に計画することにした。
内部は、1階はリビング・ダイニング・キッチン・浴室の家族共有スペース、2階は夫婦室・子供3人の各寝室とシンプルな構成である。1階の共有スペースはチェリーのフローリングカラーをベースに幾つかの作り付け家具を製作し、統一感のある空間に。対照的に2階の寝室は広さも天井高も違う空間に、各室の住人たちがそれぞれ思い思いに壁や床の仕上げ、家具をコーディネートした。すでに子供たちは成長し、家族と言えどもそれぞれの生活スタイルとそれぞれの趣味嗜好を持った住人たちが一緒に住んでいるという点においては、どこかシェアハウスのような雰囲気を持ち合わせた『多様な家』となった。(テキスト:川原崎唯史)
撮影:山﨑野原
幅4mを切っている道を20m程奥に入ると元々2軒の家が建っていた大きな敷地が広がり、さらにその向こうにはこれから区が公園として整備する広大な空地がぽっかりと空いている。
普段車を常用する施主にとって、日々の一方通行の車の出し入れは不便が予想された為、思いきって敷地手前を駐車場兼車の転回スペースとして大きく開放し、建物は敷地奥に計画することにした。
玄関は道路側に背を向けるかたちで配置されている為、ぐるりとまわってアプローチする。
LDKへの壁のような大きな引戸を開けると1階はワンルームとなる。
リビングの床を30cm下げている。縁に腰掛けたり、床に寝転んだりとさまざまな使い方が可能である。
キッチンカウンターもシナ合板で製作。ダイニング側は収納になっている。