krew architects : クルー建築設計事務所

KARAKUSA CAFE
日本体育大学
東京・世田谷キャンパス スポーツ棟

所在地|日本体育大学 東京・世田谷キャンパス スポーツ棟1・2階
用途|飲食店(カフェ)
種別|インテリアデザイン
企画・運営|からくさ
設計・監理|クルー建築設計事務所 川原崎唯史
施工|ワコーコンストラクション 担当:和田悦文
撮影|マウント 小山俊一
Location:Nippon Sport Science University,Tokyo Campus
Function:CAFE
Type:Interior design
Planning and operation:Karakusa,Inc
Design:Krew architects/Tadashi Kawarasaki
Construction:Wako construction/Yoshifumi Wada
Photo:Mount/Shunichi Koyama 
以前からそこにあったようなカフェ

2021年に創立130年を迎えた 日本体育大学。
東京・世田谷キャンパスに、学生や教職員はもちろん、地域の人々にも開かれた新たなカフェスペースを設ける計画である。

掲げたテーマは、
「以前からそこにあったようなカフェ」。

既存建築の空間特性を丁寧に読み込みながら、新たな機能を持つカフェがいかに個性を保ちつつ、自然に調和できるかを設計の焦点とした。

この空間を特徴づけているのは、リズミカルに並ぶ既存のスリット窓である。そのピッチに呼応するように、形や高さの異なるテーブルやベンチを設計。姿勢や目線の異なる多様な席が、空間に変化と楽しさを生み出す。
単なる座席配置ではなく、新たなコミュニケーションを促す装置としての家具である。

厨房スペースは、既存配管経路を考慮し、大階段下に主張しない矩形として配置。空間全体を阻害しないよう抑制しつつ、間口いっぱいのカウンターを設け、カフェの顔を形成している。

仕上げには、既存のコンクリートや床石材との親和性を考え、モルタル(モールテックス)を採用。新旧の素材が違和感なく接続するよう配慮した。
客席上部には、細長い空間の奥行きを強調する全長15mのライン照明をデザイン。机上の明るさを確保すると同時に、訪れる人を奥へと導くガイドラインとして機能する。
さらに調光・調色システムを導入し、時間帯や自然光の変化に応じて照度と色温度を制御。利用者の体内リズムにも配慮した環境づくりを行っている。

2階のソファ席は、カフェ利用だけでなく学生食堂としての機能も併せ持ち、多人数を受け入れる構成とした。二期工事では、正門広場に面してテラス席を増設し、新たなエントランスを設ける予定である。
キャンパス内部だけでなく、地域に開かれた存在へと展開していく構想である。
既存の空間にそっと寄り添いながら、学生と地域、人と人をつなぐ場をつくる。
それは特別なデザインを主張するのではなく、「以前からそこにあった」と感じられる自然さを目指した計画である。

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